医療ミス
日赤愛知医療センター名古屋第二病院で、適切な診断と治療がなされず、16歳の男子高校生が上腸間膜動脈症候群(SMA症候群)のために亡くなってしまいました。あってはならない事故です。患者さん、ご遺族の皆様にはお悔やみ申し上げます。
同病院は院内医療事故調査委員会を設置し、「研修医のCT画像の評価や、脱水症の評価や、研修医のサポート体制が不十分」などと指摘し、「診療が不適切だった」と結論づけ、遺族に謝罪したとされています。
「研修医が」という主語が目立つニュースでしたが、大きな違和感を感じました。私は今まで何百回と、研修医と一緒に救急当直を行ってきましたが、研修医の判断で患者さんを帰宅させることはありません。必ず一緒に見ますし、診療が重なりゆっくり診られない場合でも、責任の所在は必ず私(上級医)となります。
研修医が呼んでも上級医が一緒に診療しないとか、上級医が怖すぎて電話で呼ぶこともできないとか、これは昔からよくある話です。現在も上級医が非協力的で、研修医のみに任せて診療している病院があります。
今回の件では、「研修医が上級医に相談する規定を策定するなどの再発防止策を示した」と書かれています。私からするとえっ?今頃?って感じです。そんなのは当たり前のことで、どこの病院も研修医をしっかりと守らないといけないですし、それが患者さんを守ることにつながります。医者は、悪しき習慣から脱却せねばなりません。
1983年10月9日生まれ。浜松北高校、浜松医科大学を卒業。2023年度末まで医師として総合病院で16年間勤務後に退職し、現在は美容クリニックの院長を勤めている。専門は形成外科。「日本の国益を守り世界に大調和を生む」という理念、「教育、食と健康、国守り」という3つの重点政策に強く共感。16年間、医療現場を見てきた人間として、現行の医療の様々な問題を切り口に、参政党の理念の実現に向けて一翼を担いたい。
松下ゆうき
静岡第8区国政改革委員静岡県支部連合会