老衰とは?

最近60代の「老衰」が増加しているそうです。とんでもなく違和感があります。

厚生労働省は「死亡診断書記入マニュアル」で、老衰の定義を「高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死」としています。

私の医者の経験では、80歳未満で死亡診断書に「老衰」と記載したことはありません。もちろんこれは医者の裁量によるところはありますし、「誤嚥性肺炎」とするのか「老衰」とするのか、非常に曖昧です。

60代で「老衰」と書くのはとても勇気がいります。60代で命を落とす人は、背景に変性疾患があったり、免疫不全があったり、癌があったりという場合がほとんどだと思いますが、そこを「老衰」とするのは、「老衰」とするための強い根拠が必要な気がします。

独居の方が、ほとんど病院に行かずに自宅で亡くなっていた場合などが該当するのかもしれませんが、それでも60代では「老衰」とは書けません。どのような場合が該当するのか教えていただきたいくらいです・・・。

ちなみに2022年の60-64歳の「老衰」は62名だそうです。

松下ゆうき
静岡県国政改革委員
静岡県支部連合会