2024.04.24
新型コロナワクチンに関する提言
2024年4月24日
2023年5月、新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」に分類変更された。それにも関わらず、日本では、多くの国で中止されたmRNAワクチン(以下、「新型コロナワクチン」という)の接種が引き続き推奨されている。このワクチンは極めて短期間で開発されたため、その安全性と有効性の検証が不十分であり、現在も世界中で深刻な有害事象が報告されている。
2024年4月17日、ワクチン接種後に亡くなった方々の遺族が、接種のリスクが十分に公表されなかったことで被害が広がったとして、国に対して賠償を求める集団訴訟を提起した。また、同月13日には、次のパンデミック時にワクチン接種やワクチンパスポートが強制されることへの懸念から、約2万人の国民が池袋でデモ行進を行った。これらの集団訴訟やデモ行進を見れば、国民が自らの健康と人権が脅かされていると感じていることが明らかである。
参政党は、以前から、新型コロナワクチンのリスクを科学的に再評価し、現行の接種推進策を根本から見直すことで、国民の健康と人権を守ることを提唱してきた。
以下、現在の課題を踏まえ、政府及びメディアに向け、新型コロナウイルスワクチン政策に関する提言を行う。
<新型コロナワクチンに関する提言>
1. 【新型コロナワクチンの接種推進策の見直しを求める】
現在、新型コロナワクチンの接種に伴う以下のようなリスクが、世界各国の研究機関や研究者たちによって指摘され、論文で報告されている。
・血栓症と循環障害
・免疫力の低下
・反復接種による自己免疫疾患の誘発
・卵巣や精巣への集積による月経異常や不妊症のリスク
これらのリスクが将来的に健康被害として顕在化することが危惧される。これを踏まえ、政府は、新型コロナワクチンの接種推進策の見直しをすべきである。
2. 【新型コロナワクチン被害者への誠実な対応を求める】
2024年4月時点で、新型コロナワクチンによる予防接種健康被害救済制度による認定件数が6,988件に達している。これは、過去44年間の過去全てのワクチン被害認定総数3,649件を大幅に超えるペースである。このうち、死亡認定数は561件であり、多くが審査未了の状態である。政府は、新型コロナワクチンに関連して報告されている健康被害を公式に認め、被害者及びその遺族に対して手厚い補償を速やかに実施する責任がある。
3. 【予防接種健康被害救済制度の申請にかかる負担軽減と審査の迅速化を求める】
コロナ禍前には年間100件程度であった予防接種健康被害救済制度への申請が、現在は年平均2800件となり、30倍近く増加している。申請には、治療記録など多くの書類が必要であり、この時間と費用が申請者に大きな負担となっている。また、審査の待機期間が長引くほど、治療費などの負担も増大する。政府は、申請と認定プロセスの時間を大幅に短縮し、これらの負担を軽減するための制度改善に早急に取り組むべきである。さらに、認定の迅速化のため、死因が新型コロナワクチン接種によるものかを病理学的に診断する検査の導入を早急に進めるべきである。
4. 【ワクチンの過剰な確保策の見直しを求める】
政府は、これまで9億2840万回分の新型コロナワクチン(従来型のコロナワクチンを含む)を購入したが、実際に接種したのは4億3619万回分である。残りの2億4415万回分は、契約キャンセルや海外提供分を除いて廃棄対象となっている。これら廃棄される新型コロナワクチンの費用は、概算で6653億円にも上る。このようなワクチンの過剰な確保策の見直しを求める。
5. 【国内でのレプリコンワクチン開発・生産拠点の計画見直しを求める】
日本でのみ承認され、新型コロナワクチンと同様の副作用を持つレプリコンワクチンの生産拠点を国内に建設し、巨額の補助金を投じる計画に反対する。この生産拠点の施設建設とワクチンの接種計画の撤回を求める。また、長期にわたり一定数のワクチン購入を条件に外国製薬会社の生産拠点を日本に誘致することにも反対する。
政府は、「日本は世界の治験場」と揶揄されている現実を知るべきである。
6. 【科学的根拠に基づくリスク情報の提供と公正な報道を求める】
政府は、新型コロナワクチンのリスクについて、安全であると誤解を招く不適切な情報提供を改め、医学的に公正でわかりやすい情報の提供を徹底するべきである。また、メディアに対し、新型コロナワクチンに関する報道の際、ワクチン推進派だけではなく慎重派や反対派の意見も平等に取り扱い、客観的かつバランスの取れた情報提供を行うことを求める。
7. 【言論の自由と様々な意見の尊重を求める】
ワクチン推進派だけでなく、慎重派や反対派の意見も公平に尊重すべきである。新型コロナワクチン非接種者に対する一切の差別やハラスメントにつながる行為に反対する。客観的判断を欠いたフェイクニュースや偏見に基づくレッテル貼りが行われないよう、予防策や相談体制などを早急に整備すべきである。
8. 【公正な評価を行う審議メンバーの選出を求める】
新型コロナワクチンの安全性を評価する審議会の構成員14名のうち、8名が製薬会社から寄付など何らかの金銭を受け取っていた。これにより、審査の客観性が損なわれている懸念がある。客観的審査が担保できるよう、審議会の構成員には製薬会社との利害関係がなく、推進派と反対派の意見がバランス良く反映される人選を行うべきである。また、委員選定の透明性を高めるために、公募制を導入するなどの改善策が必要である。
9. 【パンデミック条約・IHR改正の情報開示と、国会審議の徹底を求める】
憲法改正に関連して議論されている緊急事態条項や、次なるパンデミックの備えとして設立された政府系機関が、国民に不当な強制力を行使することがあってはならない。
現在、WHOでは、パンデミック条約の制定と国際保健規則(IHR)の改正が検討されている。これらは、国民の人権を侵害する恐れがあるため、政府に対して、国民への情報開示と、国会での十分な審議時間の確保を強く求める。
10. 【「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」改定は国民的な議論が必要】
2013年に策定された「新型インフルエンザ等対策政府行動計画」の改定準備が進められている。2024年6月の閣議決定を目指す改定案では、科学的知見が不十分な場合でも、医療が逼迫していると判断された際には、「まん延防止等重点措置」や「緊急事態宣言」などの強度の高い措置を講じることが明記され、平常時からワクチンの開発・製造に必要な体制や資材を確保し発生初期に国内での開発や生産を要請するとともに、外国からのワクチン確保を進めるという内容が盛り込まれようとしている。
これら重大な改定については、国民の人権や健康を考慮し、十分な周知と議論を経てから決定するべきであり、拙速に進めるべきではない。