2024.04.28
【国会 4/25】 旅費法改正、訪日外国人への課税 〜「安い日本」を食い止めろ !〜
令和6年4月25日、神谷宗幣 参議院議員が
財政金融委員会で国会質疑を行いました。
質問したのは、旅費法と訪日外国人への課税について。
残念ながら、日本が国際的に安い国になっていっています。
それを食い止めるのが、政治の責任。
「仕方がない」では済まない話です。
動画はコチラから視聴できます。
https://youtu.be/mWHI1GNXwoY
神谷議員は、
公務員の事務負担軽減や業務環境改善が目的とされる
「旅費法」の改正の質問から始めました。
※「旅費法」とは、「国家公務員等の旅費に関する法律」のこと。
公務のための旅行に支給する旅費に関する
円滑な運営・適正な支出のため、
旅行命令の要件、旅費の計算原則、日当・宿泊料等の定額
等が規定される。
(参考:財務省HP 国家公務員等の旅費制度の改正)
旅費、謝金・諸手当、物品管理の3業務を対象とした
全省庁向けに提供しているシステムである
旅費等内部管理業務共通システム『SEABIS(シービス)』には、
「処理速度が遅い」
「システムが落ちて、一からやり直さなければならない事がある」
といった声もあり、制度だけでなくシステムの改善が必要。
予算約14.4億円が充てられているこのシステムの改修で、
業務効率をどれほど向上させるのか?
どれほどのコスト削減が見込めるのか?
回答は、旅費法改正とこれに伴うシステム改修を含む
旅費業務プロセスの見直しによって、
全府省で約280万時間に相当する事務負担の軽減
を見込んでいるというもの。
(内閣官房行政改革推進本部事務局の試算)
時間ベースの回答を受け、
神谷議員は金額ベースでの回答を要望するとともに、
年間にかかる8億円の管理・維持費の見直しと、
節約できた分を旅費へ活用することを提案し、
次の質問へ移りました。
旅費法見直しの背景にあるのは、
日本経済の停滞と円安による海外の物価の相対的な上昇。
かつては世界でも物価の高い都市として知られていた東京が、
2024年、ベトナムやケニアなどの都市に次いで4番目に
安い都市としてランクインしてしまった。
※イギリス国営企業ポストオフィス社が毎年発表する、
現地の物価の安さに基づいて順位付けされ、
滞在費用の安い都市ランキングとも言える
『Holiday Money Report』掲載の
「2024年版 休暇の価値が高い旅行先トップ15」において。
日本の物価状況の転落を直視し、
国の政策を見直す時にきているのではないか!?
日本は物価が安いのだから、
無理をして免税せず国税を増やせる方向で考えて欲しい。
そのような趣旨で、神谷議員は質問を投げかけていきました。
質問:
外国人旅行者向け免税店の年間の売上はどれぐらいなのか?
どれぐらいの税収がこれを廃止すれば得られるのか?
回答:
免税購入金額は約6000億円、
これにかかる消費税額は約600億円。
(令和4年度の国税庁にある購入記録情報から消費税10%で計算)
これはインバウンド消費拡大の重要な政策ツールであり、
廃止することは考えていない。
質問:
出国時に日本人・外国人問わず
一律1000円徴収している国際観光旅客税、
外国人旅行者の課税額を増額することは可能なのか?
回答:
各国と締結している租税条約には、
自国と相手国の国民を差別できない条項が含まれている。
また、国際観光旅客税を財源としている観光施策には、
出入国環境の円滑化・利便性向上などが含まれ、
日本人にとっても受益がある。
1000円という税額は、
観光先進国実現に向けた観光施策の
財源を安定的に確保する観点から、
訪日旅行客需要への影響や必要な財政上の水準等を
勘案して定められたものである。
質問:
オーバーツーリズム(観光客の過度な増加)対策の一環として、
訪日外国人旅行者から何らかの追加の徴収を
することは検討できないか?
回答:
内外の観光客から適切な対価をいただくことは極めて重要。
高付加価値なインバウンド観光地づくり、
単価の引き上げを進めている。
神谷議員は、ここまでの回答を踏まえ、
現状に募る危機感を訴えながら、主張しました。
外国人が、日本人と同じように不動産を買えてしまう。
そのために、外人が土地を買ってホテルを建て、
そこに外国人旅行客が来て、外国資本が儲けている。
さらに、そのインフラを日本人が払う税金で整備している。
ニセコではこれが実際に起きてしまっている。
外国ではこうならないよう規制をかけているのだから、
日本も制度設計を見直すべきではないか!?
さらに、日本は経済先進国でなくなり、
国全体が貧しくなろうという状況。
IMFの試算では、来年には
インドにもGDPを抜かれるという予測もある。
そこにやってくる大勢の外国人から
お金をいかに徴収するか考えるのが、
国の仕事・財務省の仕事ではないか!?
「日本人からは税金を絞り取る。でも、外国人には寛容」
これでは国民は納得できない!!
外国人旅行者だけでなく、外国資本・外国人労働者も
今後さらに受け入れることへ ”非常に強い懸念” を表明し、
神谷議員は質問を終えました。
詳細は動画をご視聴下さい。