2023.04.27
【記者会見報告】 4月26日(水)定例記者会見
4月26日(水)15時より定例記者会見を行いました。
→【アーカイブ動画】 https://youtu.be/ChEANVjf_UE
最初に松田学代表より挨拶がありました。
「前回の記者会見の直後から統一地方選が始まった。
前半戦で49名の立候補を立て7名が当選した。後半戦では182名の立候補者を立て93名が当選、前後半合わせて100名の当選者を出すことができた。
地方議員数が総勢で124名、神谷議員を合わせると議員数125名の政党になることができた。
最初は大阪の府知事選の吉野候補からスタートしたが、やはり大阪は維新の壁が非常に厚く、またメディアで取り上げられない参政党の知名度の問題もあり、予想より届かなかった。それでも大阪の色々な真実を有権者にきっちりと示した。民主主義の基本は有権者が真実を知ることだということで、声をあげた。
統一地方選では3つの公約を掲げて戦った。
→ 統一地方選の公約について https://www.sanseito.jp/localelection/
① 参加型民主主義の仕組みづくり
② 本当の日本を取り戻す・元気で安心の地域づくり
③ 希望ある未来をつくる国民運動
②は、従来から訴えている「教育」「食と健康」「(国の)地域のまもり」になるが、その中でも各候補が取り上げたのは、昆虫食の問題。我々はもっと日本食を振興すべき。農業振興は地域振興にもつながる。健康の観点からも各候補が訴えた。
国会ではLGBTの問題がこれから審議に入る。理解促進はいいとしても差別禁止を法制化することについては、すでに諸外国で女性が生きづらくなってくるなど色々な問題があり、潮流が変わっている。元々日本は差別をしない国柄。日本の国柄の点から考え直した方がいいのではないか、ということも各候補は訴えた。
「国まもり」という観点では、メガソーラーを吉野候補が大阪で訴えた。風力の問題なども、自然環境の破壊だけでなく、国民のお金が外資に流れる仕組みについて、各候補が反対の声をあげた。
中には、ブロックチェーンを使って地域で通貨を発行するトークンエコノミーなど、未来社会をサポートしていくということを訴えた候補者も多数いた。
我々は国民運動を地方から始めよう、ということを訴えていた。今後は当選した各議員がそれぞれの地域で、中央依存ではない住民たちが自分たちで未来を切り開く運動を全国に広げていくことが大切だと思っている。
今回の当選者は、100名のうち、結果女性が35名だった。女性の比率が高くなっている。
我々はクォーター制をとっておらず、普通の主婦、普通のお母さんが政治に参加しやすい仕組み、一般の国民が選挙に出やすい仕組みづくりを進めているが、その成果があったと思っている。
年齢層は40代を山として、最も若い人が26歳、最も高齢者が69歳、綺麗な正規分布になっている。国民各層を代表する形になり、その意味では参加型民主主義に一歩踏み出すことができた。
地方選は参院全国比例とは違い、既存の勢力の中に割り込んで新人が出ていくという厳しい選挙なので、ある意味では100人当選者を出したのは画期的だと評価する方々もいらっしゃるが、その割にはメディアではあまり取り上げられてもらっていないので、国政レベルでは、今回の成果では届いていないのではないか、という厳しい認識を持っている。
この選挙の結果を受けて、岸田総理がどう判断するか。色々な意見が与党内で出ていると聞いているが、いつ解散総選挙があってもおかしくない。5月の広島サミットが終わったら、直後の解散もありうる、ということで、我々は衆院選にむけた準備をすでに着手している。
国民に参政党という選択肢が増えた、ということを知っていただくためには、もっとメディアで取り上げられるだけの議席を衆院選で取っていかなくてはならない。これから全力で党をあげて取り組んでいきたい。」
引き続き松田代表より質問主意書について説明を行いました。
→ 質問主意書について https://www.sanseito.jp/question
「質問主意書を通常国会で13本提出した。7本は前回紹介したので、残りの6本の中で政府答弁が返ってきた5本を紹介する。
参政党の国会でどういった活動をしているか、どういうスタンスであるかが非常にわかりやすいのではと思っている。
1)我が国における外国人による土地取得に関する質問主意書/2023年3月23日 質問第42号
我が国はGATSの中で内外無差別として、留保条件をつけていないが、
・外国人による土地取得を規制することは可能なのか
・留保をつけることができるのかどうか
・相互主義による規制は可能かどうか
・2国間協定と一緒ではないか
ということを一つ一つ問いただしたが、いずれに対しても政府からは「意味するところが明らかではなくお答えすることは困難である」と政府にこの問題意識は全くないのではないか、というような答弁しか出てきていない。
他の国の多くが何らかの規制をしている中で、我々は国を守るという観点からこの問題を追及しなければいけないと認識している。
2)自然公園法と太陽光発電設備に関する質問主意書太陽光/2023年3月27日 質問第44号
釧路湿原で太陽光発電の建設ラッシュが続いている。
・絶滅危惧種に深刻な悪影響を与えているのではないか。
・政府として自然公園の生態系を守るためにどんな対策を検討しているか。
・ガイドラインを法的拘束力のあるものにするべきではないか。
という観点から質問をした。
政府としては取り組んできた、必要に応じて検討したい、ということだったが、必ずしも十分でないので、我々が政府にプレッシャーをかけていく必要があると考えている。
青森では風力発電反対を掲げて当選した議員もいた。自然を守るということは、参政党の重要なスタンスであると考えている。そのスタンスでこれからも政府を追及していきたい。
3)歴史認識に関わる我が国の政策に関する質問主意書/2023年3月28日 質問第46号
歴史的な事実に関する誤った情報に基づいて、諸外国で色々な主張がなされており、国際社会で様々な情報が広まっている。
・政府はこれらをどのように捉えているのか。
・現状の評価をどのようにしているのか。
・政府として対応はどうなのか。
・どのような体制をとっているのか。
と質問した。
政府からは、積極的かつ戦略的に対外発信に努めている、という抽象的な答弁しか得られていない。それが不十分だから我々も質問している。個別の問題についてこれからも掘り下げて追求していくべきだと考えている。
4)日本政府の半導体政策に関する質問主意書/2023年4月7日 質問第51号
世界的な半導体不足で、日本の製造業、特に自動車産業に深刻な打撃が与えられている。製造業の半導体不足を解消することが日本経済の喫緊の課題になっている。
「TSMC」「キオクシア」「マイクロメモリジャパン」の3社に対する助成が政府から打ち出されているが、
・生産技術が我が国の国内企業で保持されることに繋がるのかどうか。
・TSMCなどの外資系のファウンドリに巨額投資を行っているが、日本企業の優先的な供給を保証されているのかどうか。
・TSMC等の外資企業に支援することは、競合する国内の半導体企業の競争力を阻害するのではないか。
・特に40nmクラスの車載半導体は供給が不足しているが、支援対象にならないのではないか。
という観点から質問した。
政府からの答弁は、それぞれ認定の要件に入っている、個別に判断する、事業者が適切に供給する、といったものであった。
経済安全保障を確固たるものにする上では、曖昧さが残る答弁であり、これも更なる議論が必要だと考えている。
5)戦時下の朝鮮半島出身労働者をめぐる問題に関する第三回質問主意書/2023年4月14日 質問第55号
3回目の質問。今までの政府答弁が非常に不十分であったので、追求している問題。いわゆる徴用工問題だが、実態を見れば応募工だったという認識をしている。この度の日韓首脳会談で進展は見られたが、依然として両国間に懸念と課題が残っている。
例えば、
・竹島の不法占拠
・応募工に関する求償権の取り扱いが明確ではない
・レーダー照射事件
このような懸念や課題に対して、日本として正すべきはきちんと正すべき姿勢が重要である。両国間の進展のためとして譲歩をしたと見られかねないことは、長い目で見て日韓関係の発展のためにはならない、という観点から質問をした。
求償権や他の質問に対しても政府答弁は「意味するところが必ずしも明らかではない」が相次いでいる。抽象的な逃げの答弁が目立っており、明確な答弁を避けている。
我々の毅然たる対応が今後の日韓関係の改善に資するという立場とかなり政府とのズレがあるということがはっきりしたので、今後も議論を進めていきたいと考えている。
6)中国製監視カメラの規制に関する質問主意書/2023年4月19日 質問第56号
質問を出したばかりなので、また答弁があれば紹介したい。
欧米諸国を中心に中国製の監視カメラが中国の情報工作に利用されているのでは、という懸念が高まっている。
・他人のプライバシーの侵害
・不正にアクセスを利用
・遠隔地からのカメラ制御で機密情報を収集
・監視システムの悪用
とりわけ、「ハイクビジョン」「ダーファ」は、アメリカ、イギリスでも排除に動いている。
このような中で我々の日本の政府として、
・実態調査をしているのかどうか
・事前審査制度はどうなっているのか。
・今後どう対処していくのか
という質問を出した。
このような形で我々は国を守っていく視点から、今回の通常国会でも数多く出していこうと、準備を進めている。」
次に統一地方選挙について神谷宗幣事務局長より報告を行いました。
→ 統一地方選当選者 https://www.sanseito.jp/candidate_winner/
「4月の統一地方選で、合計230名の候補者を擁立、結果100名が当選した。
内訳は、新人91名、現職5名、元職4名。
選挙区分では、県議4名、政令市3名、市議67名、区議13名、町議11名、村議2名。
平均年齢は45.1歳。
男性65名、女性35名で、ちょうど3分の1ほどが女性になった。
当初は擁立目標が300〜400名と大きな目標を掲げていたが、それに届かず230名に留まってしまった。当選率も参議院選挙で比較的票を取ったところに立てることで7割くらいを通したいと言っていたが、結果は後半だけを見ても5割くらいに留まってしまっている。
総括して点数をつけると、全体では60点ぐらいの戦いだったと思っている。
敗因は、マイナス面でいうと、今回は新人が91名ということ、参政党としても初めての地方選挙であり、生まれて初めて選挙をやったというチームが多く、何をどうすればいいかわからないということがあった。本部としても公募の方に時間がかかってしまい、選挙指導やアドバイスが十分に間に合わなかった。あと1ヶ月くらい時間があれば、さらにあと2割くらいは通せたのではないか。準備不足という感は否めないと思っている。
42の都道府県で候補者を出した。30の都道府県は取れたが、残り12県は候補者を通せなかった。
去年の参議院選挙で支部を各都道府県に作り、さらに支部分割をこの9ヶ月で進めてきたが、急造で支部の体制ができていないことが露見した。ここを数ヶ月で立て直し、秋にあるのではないかと言われている衆議院選挙に向けて準備を進めていきたい。」
次に川裕一郎副事務局長より年内に行われる選挙位および5月以降の募集の状況について報告がありました。
→ 公認候補予定者一覧 https://www.sanseito.jp/candidate/
【第7次公認候補】
・岩手県議会(北上選挙区)議員選挙 高橋 元(たかはし はじめ)
・愛知県刈谷市議会議員選挙 森島 公祐(もりしま こうすけ)
【公認候補者】
県議会 1名
政令指定都市 4名
市区町村 18名
合計 23名
「日本中で随時選挙は行われているので、それぞれ候補者をしっかりと立てて、当選に向けて頑張っていきたい。」
次に神谷事務局長から事務局としての報告がありました。
ボードメンバーの交代について
退任(カッコ内は退任後の肩書き)
・田中 義人 氏(党職員)
・赤尾 由美 氏(アドバイザー)
着任
・熊本県議会議員:高井 千歳(たかい ちとせ)氏
・福井県議会議員:藤本 一希(ふじもと かずき) 氏
衆議院選挙の公募について
第一次公募
・〆切:5月7日(日)まで
・地域:6ブロック(北関東・東京・南関東・東海・近畿・九州)の211選挙区のうちの100選挙区
・公認料:600万円を党から支給
・応募資格:
・参政党の理念や綱領に賛同していること。
・日本国籍を有する70歳未満の方
・多重国籍は不可(帰化人ではないこと)
・過去の軽犯罪歴は申告して党に相談すること
「今度は参政党で立候補を考えていた方はぜひ応募していただきたい。単独で小選挙区で勝つのは難しいので、比例で議席をとっていくための準備をしていく。比例の候補者はいずれ発表するが、まだ確定していないので、まずは100選挙区の公募を正式にスタートした。」
続いて質疑応答を行いました。
Q. 統一地方選について、うまく行ったところとなぜ躍進したのか
A. 参院選の時に、どの地域で参政党が支持を受けていたのかはある程度わかっていた。その分析に従って候補者を立てたことは一つの要因。
また、若くて活動的な、思いがある方が数多く立候補してくれた。参議院選の時は空中戦だったが、挨拶回りといった地上戦をきっちりやっていただいた方が、上位で通っている。
空中戦に頼らず、地上戦を他の政党と同じようにしたことが効いた、ということが勝因ではないか。一方で勝てなかったところは、それができなかったところ。その辺の本部伝達事項をきちっとやった方が沢山おり、100名という数に達した。(神谷)
Q. 立候補者数が当初目標に達しなかったのは、選抜を厳しくしたからか、思っていたより集まらなかったのか
A. 公募は600件以上いただいたが、厳選したので人数が絞り込まれた。
議員としてちゃんとできる方、支部と連携してやっていける方、に厳選したので、人数が絞り込まれた理由だと思っている。(神谷)
Q. 衆院選で「比例の5議席以上」の目標に変更はあるのかどうか。
A. 落選者も含めて党員自体は意気軒高でやる気になっている。逆に今回が初めてだったのでうまくできなかったけれども、次のチャンスがあれば頑張る、というように党員の勢いはあるので、候補者がどれだけ集められるか、というとこにかかってきている。
なかなか大手のメディアには取り上げてもらえない小さな政党なので、今回の衆議院選挙である程度の議席を取らないと、小政党としての扱いが続く。これは党員としてもしんどいので、なるべく当初の目標は変えずに、この一、二ヶ月は必死で頑張る。候補者をたくさん集められれば十分可能性は出てくると思うので、候補者の集まり具合を見ながら、直前に目標値を発表したい。(神谷)
Q. 公募で帰化された方をはずす理由は
A. 外国人や帰化された方を差別する意図は全くないが、党の理念の中に「国益を守る」があり、日本人として日本国家を維持していく。
外国人の労働者について全部ダメだという意思はないが、安易に外からの人材、新しい人材に頼ってしまうと、どんどん国内での自立心や独立心が削がれていく、ということを政策としても訴えている。
今回の選挙では他党で帰化された方が出られて、党員から異論が上がっていた。参政党に集まってくる党員の思いとしては、少なくとも国政レベルでは日本で生まれ育った方に活躍してほしいという思いが強い、と考えた。(神谷)
Q. 赤尾ボードメンバー退任の日付と今までの振り返り
A. 本日付で退任。(神谷)
A. 参院選に挑戦します、と記者会見をしたのが、一昨年の12月21日。そこから数えて約1年4ヶ月政治団体の役員のような肩書きをいただいたが、基本的には製造業の経営者で、民間人という意識が強いので、振り返ると結構荷が重かったなと。
今後は武田邦彦先生や吉野敏明先生と同じようにアドバイザーとして、また私自身は東京豊島区に住んでいるので、東京の城北支部の党員として、引き続き参政党としての活動をやっていきたいと考えている。(赤尾)
Q. 後藤せいあん氏の居住実態について
A. ヒアリング済み。住民票は昨年内で移している。住居は知人のところを借りて住んでいたとのことで、実態を証明できる書面を党で弁護士の方も付けてきちんとやるようにというふうに指示をした。もちろん1月に引っ越して活動していたので実態はあるが、法的な話なので、証明できる形で揃えるようにというふうに指導をしている。(神谷)
Q. 党としては事前に指導はしていたのか
A. 例えば仕事場のある地区での出馬、単身赴任での出馬、は一切認めない、としていた。家族がいれば家族全員がそこに住んでいないといけない。それで公認を出さなかった方もいたので、党としてかなり厳しく指導していた。(神谷)
Q. 田中ボードメンバーの交代はツイートの問題があるのか
A. 落選が分かった段階でボードメンバーの交代を予定していた。その後にツイートの件があり、内容は不適切だったと判断している。ただしこの中でも川さんを除き3人とも問題発言を色々しているので、それを言い出すと全部ブーメランで自分達に返ってくる。
ボードメンバーは原則的には代表と副代表、議員でやろうとしていたので、落選されてしまったことが交代の一番の要因。(神谷)
Q . 参政党ではワクチンとコロナの訴えを行なっていた。今後5類に進むが第9波はくると言われている。今の状況で参政党としてどういうことを訴えていきたいか
A . WHOは2回接種した人はそれ以上推奨しない、と勧告改定をした。世界の流れが大きく変わってきている中で、日本は依然として年一回の接種を行うという状態が続いている。これは見合わせることを訴えていかなくてはいけない。
今後はワクチン後遺症の対策が重要となってくるが、これは今の医学ではなかなか対応しきれない問題が多々ある。国も自治体もこの問題の相談窓口を設けるなり、しっかり対応するべき。
またマスクも政府が自由化したのにも関わらずまだ多くの国民がつけている。自分で判断することを今回の選挙でも各候補者が訴えてきた。対策の重点も変わってきているが、この問題を我々は引き続き追求していくという党のスタンスは変わっていない。(松田)
Q.コロナでの政策で躍進したが
A . 地方の候補者はそれほどコロナについては言っていなかった。いわゆる地上戦、地域の方との交流をきちんと行なった。政策重視というより選挙前の地域での政治活動が重要。(神谷)
最後に閉会の挨拶を赤尾由美ボードメンバーから行いました。
「選挙で北海道から九州まで応援した。100人の当選は躍進と言っていただけるところもあるが、私は個別のいろんな人の顔が思い浮かび、あの人は当選して欲しかった、という思いもあり、当事者としては複雑な思いで受け止めていた。
勝因敗因色々あるが、参政党はしがらみのない普通の国民が作った政党ということと、よく地方の候補者が訴えていたのは、『地域を守ることが国を守ることにつながる』。
こういったストレートな思いが広がっていけばいいと思うし、今回の地方選でそれが少しでも広がったのかなと思っている。
ボードは私も交代となるが、次回は平均年齢もかなり下がり、もうちょっと上品になるかと思うので、みなさんお楽しみにしていただければ。
これが参政党の素晴らしい仕組みの一つだと党員の皆さんにもご理解いただきたい。参政党という船に、本当に普通の一般の人がどんどん乗ってくる、そして誰か1人が主役やヒーローではなく、次から次へと人材が湧いて出てくる仕組みが参政党だということ。
今後は新体制を楽しみにしてほしい。引き続きアドバイザーとしてまた一党員として参政党の党勢拡大のために頑張っていく。」
次回の記者会見は5月24日(水)を予定しています。