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2021.10.31

昭和19年の朝鮮半島①

2021/10/31 池田みえこ

 

昭和19年の朝鮮半島①

 

昭和19年12月4日毎日新報

「勝利の道へ 大東亜戦第4年 松井伍長精神を 補給に半島少女の熱い汗」

ガンガンガン・・・コンクリートの壁を揺らし雷のような機械音の中で、少女の二つの瞳が明けの明星のように輝く。重みのある旋盤が轟きながら回るたびに、転がり落ちる丸い鉄片が、いち戦線に送りだされ近々レーダーとしてのアメリカ航空母艦を海深く埋葬させる武器の一部品になる。凍えるほど寒くつららが下がる冬の朝。部屋の中で熱いお湯を準備して洗顔する時に「ふ~っ」と息を吹きかけていた柔らかい手が、今は硬く強固な拳になり旋盤の鉄のハンドルを熱くギュッと掴んだ。

「陸軍特別攻撃隊・靖国隊の尊い6人の勇士の中で、朝鮮のお兄さんである松井伍長も堂々と役割を果たされたというじゃありませんか。はい!そうです。私も堂々と半島の女性としてただお兄さんたちの壮絶な活躍をじっと見ているわけにはいきません!どう見ても幼くたとえかよわい腕であろうとも、お兄さんたちが使われる武器は私たちの手でつくりしっかりと捧げます。」

旋盤の上に汚い鉄片を押し込むごとに、さくらんぼのような小さい唇が威張ったように強く閉じ、額には濡れた「日の丸はちまき」。その下には一筋の銀に輝く汗!聖なる勤労の汗が勝利に向かう!軍国半島の総力はかよわい少女の力までが絡み合い、勇ましい勝利の日をせき立てている。機械の雷音の中で濡れた「日の丸はちまき」が皇国少女の遠大な希望を象徴し、差し込む朝日のように鮮明である。

(はちまきをしている女性の写真の記事を翻訳しました。)

 

「神鷲に感動献金」

 

[舞鶴電話] 松井伍長の壮絶な戦死が発表されると、舞鶴海軍の作業場の官職である奥村徳三郎(43)(慶南統営郡出身)はこの事を知って、舞鶴海軍人事部に四千ウォンを航空基金に使ってほしいと献金した。

 

(上記のはちまきの女性の斜め下の記事を翻訳しました。)

 

※松井伍長:「半島の神鷲」として祭られた韓国人初特攻隊員の松井秀雄(韓国名:印在雄)

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