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2020.12.23

中国がオーストラリアに突きつけた14項目を (2)

2020/12/23 池田みえこ他

 

台湾メディアの自由時報によると、12月5日「メルケル政府、中共軍によるドイツの先端企業の買収を拒否」とし「中国の指導者である習近平氏が進める『軍民融合』戦略による軍事力拡大に世界各国が警戒」という記事が掲載された。「ドイツ通信社(DPA)は政府文書を引用し、メルケル政府が国家安全リスク評価に基づいて、中国の国営事業企業である(※)中国航天科工業集団傘下の航天工業発展(Addsino)社によるドイツのIMST社買収を先週拒否したと報じた。ドイツの北ライン・ウェスティリア州に本拠を置くIMST社は、5Gをはじめとする衛星や無線技術を専門とする。」とあった。近年中国企業がドイツの先進技術を取得する買収件数は急増しており、メルケル政府は非EUの外国企業による買収案件に対してより厳しい審査を進めているという。ドイツと中国はここ10年間、貿易で密接な関係を続けてきたにもかかわらず、ドイツさえも中国との関係に警戒を示し、遂にブレーキをかけたのだ。

https://ec.ltn.com.tw/article/breakingnews/3371921

 

https://jp.reuters.com/article/germany-china-idJPKBN28J0H3

 

一方、我が国日本はどうであろうか。

それは先月末の外交の現場を思い出せばよくわかるだろう。国家が正確な対応が困難ならば、われわれ国民レベルで「NO」を発信していかなければならないだろう。

別の記事において、駐豪中国大使館から豪メディア3社宛に、オーストラリアに対する不満14項目(1~14)を突き付けていたが、例えば我々日本が中国に対する不満を14項目、同じような内容で適応させるとしたらどうなるだろうか。

 

https://www.fmprc.gov.cn/web/fyrbt_673021/t1833745.shtml

 

 

(1)2018年以降、10件以上の中国の投資プロジェクトが、あいまいで根拠のない「国家安全保障上の懸念」を理由に、豪州政府によって拒否され、インフラ、農業、畜産などの分野に制限を課している。

1、中国が投資プロジェクトという名目で中共マネーやハニートラップを利用し、政界や経済界をコントロールして、国内のインフラ・農業・畜産などを不正に爆買いしている。また中国に投下した資本を撤退させず、生産設備ユーザーは生産設備を中国国外へ輸出できないよう制限を課している。

 

(2)国家安全保障上の懸念という不透明な理由で、ファーウェイとZTEを5 Gネットワークから締め出し、他国にロビー活動を行って米国のいいなりになっている。

 

2、中国が5Gという名目でファーウエイやZTEを侵入させることにより、中国国民やウイグル人のように言動を制限し監視しようとしている。安全保障上の理由で輸出入を制限または事前審査することは、WTOやGATTでも認められている。

 

(3)外国干渉防止法は、中国を標的とみなしているが、根拠に欠ける。

 

3、世界各国で「外国干渉法」を作らなければならない状態にしている。そもそも中国を標的とみなしていると判断すること自体、中国が大々的に国家として同法違反を行なっていることを認めたことになる。

 

(4)中豪間の通常の交流と協力を政治化し,中国の学者に対するビザの取り消しを含め、障壁を作り、制限を課している。

 

4、中国における統一戦線工作のターゲットは人だけでなく、官民にわたる大量の個人データなどの「情報」も狙い、大学(孔子学院設立など)、企業、医学研究室などから知的財産や技術が大規模に組織的に盗まれ、組織的窃盗行為が行われている。

 

(5)コロナウイルスに対する国際的な独立した調査の呼びかけは、米国の対中攻撃に呼応する政治的操作だった。

 

5、中国発祥の武漢ウィルスによって世界を大混乱に陥れている。今でもWHO(世界保健機関)の国際的な調査チームによる現地調査を実現させていない。

 

 

(6)中国の新疆ウイグル自治区や香港、台湾問題への絶え間ない理不尽な干渉、特定の多国間会議で対中弾圧の先導者となっている。

 

6、沖縄の琉球問題や北海道のアイヌ問題や靖国神社参拝など絶え間ない理不尽な干渉、 特定の多国間会議で対日弾圧の先導者となっている。(そもそもチベット・東トルキスタン(ウイグル)・南モンゴル・満州は中華人民共和国ではない。)

 

 

(7)南シナ海問題に関する国連への声明を発表した最初の非沿岸国である事。

 

7、南シナ海や東シナ海において国際法を違反した領海侵犯行為を頻繁に行っている。(そもそもカイロ宣言はヤルタ密約同様、国際条約ではない。スプラトリー(南沙)の領有権はハーグで決着している。)

 

 

(8)米国の反中キャンペーンに加担し、コロナを封じ込めようとする中国の周囲で、米国から伝えられた故意の誤報を広めている。

 

8、新型コロナウィルスは武漢が発祥地にも関わらず、マスコミを使って、故意の誤報を世界に広めている。

 

 

(9)中国を標的にした最新の立法により、外国政府との合意を精査するようにし、「一帯一路」における豪ビクトリア州の参加を破棄することを狙ったものだ。

 

9、中国共産党による国内法が国際法に優先する、などという文言が法律に明記されていること自体、世界覇権を狙っていることを証明するものである。新国家情報法は全世界にいる中国籍者に中共の諜報員・工作員化を強要し、国家安全法と並び治外法権を正当化するものであり、現在の国際社会では容認されない。

 

 

(10)反中シンクタンクに資金を提供し、虚偽の報道を広めたり、新疆ウイグル自治区周辺の嘘をばらまき、対中世論操作を目的とした、いわゆる[中国による浸食]を図った。

 

10、五毛党などによる情報操作をし、虚偽の報道を広め、中国共産党による新疆ウイグル地区などにおける人権侵害を正当化している。

 

 

(11)夜明けの家宅捜索と、いかなる罪状もいかなる説明もなしに、中国人ジャーナリストの家や財産を無謀に押収すること。

 

11、日本人教授やビジネスマンなどを拉致監禁している。

 

 

(12)サイバー攻撃に関する中国への薄っぺらな疑惑で、根拠をともなわない。

 

12、1万人計画などにより世界の叡智を中共マネーで買って、IT技術など奪取し、世界中あらゆるところへサイバー攻撃をしている。

 

 

(13)国会議員による中国の政権与党に対する不当な非難と、中国人やアジア人に対する人種差別的な攻撃。

 

13、王毅外相は中国が尖閣諸島周辺で行っている領海侵犯行為を棚に上げて、中国側の行為を日本が行っている行為のように非難した。また中国共産党は、ウイグル人などを民族浄化し弾圧している。

 

 

(14)豪メディアによる中国に関する非友好的または敵対的な報道で、二国間関係の雰囲気を悪化させている。

14、日本の主要マスコミ界を中共マネーによって牛耳り、虚偽の報道をさせている。

 

外交とはまず、相手国の存在を認識することから始まる。その相手がどんな対象であっても、避けていては何も変わらない。その相手国の現在地を正確に知って、真っ正面からしっかりと対応することが重要である。臭いものには蓋をする習慣や、見て見ぬふりをすることなどはもう止めて、しっかりと日本人として国民一人ひとりが、自律した意志を見せつける時が来たのではないだろうか。

 

 

※中国航天科工業集団集団:中国における宇宙開発における主要な生産団体。中国国務院国家情報委員会管轄の中央国有企業であり、既に米国国防部によって、ブラックリスト入りした中国人民解放軍保有または統括する35の軍事企業の一社だ。ファーウェイ、杭州海康威視数字技術、中国海油などとともに習氏による軍民融合戦略で拡大した軍官民の混合所有体と視られている。

 

 

フリー画像

https://pixabay.com/ja/photos/%E3%83%89%E3%82%A2-%E3%83%8F%E3%83%B3%E3%83%89%E3%83%AB-%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E8%AA%9E-2139534/

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