沼田市議会議員の齋藤智です。 みなさんの学校生活には「あの時のクラス楽しかったなぁ」「あの先生、すごくよかったなぁ」という思い出はありますか？ きっとその時のクラスの先生は学級経営がうまかったのだと思います。しかし近年、学級での問題が発生しています。 今回は全国的に課題となっている学級経営の問題と、教育改革についてお伝えしたいと思います。
近年、全国の学校現場では深刻な課題が浮き彫りになっています。不登校児童生徒の増加、いじめ問題の複雑化、教員の長時間労働など、教育現場は多くの困難に直面しています。
文部科学省の調査によれば、不登校児童生徒数は過去最多を更新し続けており、その背景には「学校生活への不適応」や「クラス内の人間関係」が大きく関わっています。多くの先生方が献身的な努力を続けながらも疲弊している現状があります。
こうした状況の中で、子どもたちが安心して学べる環境づくりと同時に、教員が尊敬され、誇りを持って職務に専念できる環境を整えることが急務となっています。
「学級経営」とは、児童・生徒一人ひとりの成長や学びを支えるために、学級という集団を効果的に運営し、より良い学習環境や人間関係を築くための実践活動です。子どもたちの学びと成長の土台となるものです。
優れた学級経営が行われているクラスでは、子どもたち同士の信頼関係が築かれ、失敗を恐れず挑戦できる雰囲気が生まれます。その結果、学習意欲の向上、いじめの減少、不登校の予防など、様々な教育課題の解決につながることが研究によって明らかになっています。
しかし現状では、大学の教育学部の講義や初任者研修においても、授業作りや教材研究については多く学ぶ機会があるものの、学級経営を体系的に学ぶ機会は非常に限られています。その結果、学級経営はしばしば「先輩教員から見よう見まねで学ぶもの」あるいは「それぞれの先生の個人的なセンスや経験に委ねられるもの」となっています。
赤坂真二教授は私の大学時代の恩師であり、学級経営の第一人者として全国的に高い評価を受けている方です。私は大学時代、赤坂先生のゼミに所属し、現在の教育に対する考え方の基礎を築きました。教師として現場に立っていた頃から、「いつか赤坂先生にふるさと沼田で講演していただきたい」という思いを抱いていました。
参政党の市議会議員となった私は、学校教育課長に「赤坂先生の学級経営理論を沼田市にも導入できないか」と相談を重ねました。その後、教育長と学校教育課長と共に上越教育大学まで赤坂先生を直接訪ね、沼田市の教職員全体研修会での講演が実現することとなりました。
沼田市では、学力向上とともに人間関係づくりを重視するなど、「たくましいひとづくり」に向けて、新たな教育施策を始動しました。この施策では、子どもたち一人ひとりに自己存在感や自己有用感を育み、協調性としなやかな心を養うとともに、粘り強くやり抜く力、他者と繋がる力、そして楽しく学ぶ力を身につけることを目指しています。これらの力は、変化の激しい現代社会を生き抜く上で欠かせない資質・能力であり、子どもたちの将来にわたる成長の基盤となるものです。
そのためには、一人ひとりが伸び伸びと切磋琢磨できる環境づくりが重要であり、子どもたちが自分の役割や責任を果たしながら、長所や短所を互いにカバーし合える雰囲気の醸成を図ります。このような温かく支え合う学習環境の中で、子どもたちは安心して自分らしさを発揮し、互いを認め合いながら共に成長していくことができます。
「森林文化都市」を宣言する沼田市には、世界に誇れるブナの森「たんばら」があります。ブナは自分だけでなく下草にも光が差すよう空を譲り合い、その実で鳥やリスなど森の生き物を支えています。このブナのように、周りの人々の存在やよさを認め、尊重し合いながら共に生き、人の役に立つ生き方を身に付けた人間への成長を目指しています。
参政党は「子どもたちの未来を第一に考える教育」と「教員の社会的地位と待遇を向上させる改革」を重視しています。心のつながりを大切にした学級づくりと、尊敬され頼れる先生の存在は、子どもたちの可能性を最大限に引き出し、未来の沼田市と日本を支える人材育成につながります。今後も教育現場の声に耳を傾け、真に子どもたちと教員のためになる教育政策を推進していきます。
—
さいとう さとる
Saito Satoru
所属議会
沼田市議会議員（群馬県）
経歴
上越教育大学学校教育学部 卒業
塾講師
Facebook：https://www.facebook.com/profile.php?id=100011304095293
Instagram：https://www.instagram.com/satoru_3110/
ホームページ：https://go2senkyo.com/seijika/185938
