東広島市議会議員 山田まなぶ
はじめに
皆さん、こんにちは。東広島市議会議員の山田です。
「給食費を無料にするべきか?」 これは今、国政レベルでも議論されているテーマです。
2月に自民・公明・維新の3党が給食無償化に合意し、2026年度から小学校での実施が決まりました。
東京都ではすでに公立小中学校で無償化が実現していますが、全国的には3割程度の自治体にとどまっています。
子供たちにおいしい給食をお腹いっぱい食べさせてあげたいのは親なら誰もが願うことです。
ただ、無償化により食の品質が下がってしまうのであれば、慎重になる必要があります。
この問題について市民の声を聞くため、参政党の「日本の食と子供を守る給食プロジェクト」では、インスタグラム「日本の食と子供を守る給食ママ」で約1,000人にアンケートを実施しました。
意外な結果?給食費無償化への賛否
アンケートでは「給食無償化に賛成?反対?」と尋ねたところ、結果は以下のとおりでした。
・賛成:32%
・反対:68%

予想外に反対意見が多数を占めました。
メディアでは賛成が多いように見えますが、実際には違った結果が出たのです。
反対意見では「財源が心配」「質の維持が難しいのでは」「量や質が保てるか不安」という声が目立ちました。
一方、賛成派からは「子育ての負担が減ってほしい」「経済的な助けになる」という声が多数ありました。
東広島市の学校給食(保護者負担額)は小学校1食245円、中学校は1食280円。
これが0円になれば家計の助けになりますが、同じ品質を維持できるのかが大きな課題です。
寄せられた声から見える本当の問題
反対派の意見で最も多かったのは「質の低下」への懸念でした。
・「質が下がり、税金の無駄使いになるのでは」
・「安い材料を使わざるを得ないので添加物の多いものになる」
・「できるだけ単価の低い品質の悪い食材で賄うことになる」
賛成派からは経済的な観点が多く挙げられました。
・「格差是正として効果が期待できる」
・「7人に1人が貧困の時代。まずは皆が食べられることを優先に」
・「国が子供に予算をもっと増やすべき」
興味深いのは、多くの人が「質か無償化か」の二択ではなく、別の解決策を模索していることです。
・「無償化するより、有料でも質の良いものを提供してほしい」
・「高くても良いので質の良いものを食べさせてあげたい」
・「貧困が生まれる根本原因を正さないと、対処療法に過ぎない」
これからの給食を考える
アンケート結果から見えてきたのは、給食費無償化の背後にある複雑な課題です。
専門家も「無償化しても給食の質・量の充実は優先度の高い事柄」と指摘しています。
「ただより高いものはない」という言葉があるように、給食費無償化と子供の健康を天秤にかけた時、品質はどう保障されるのでしょうか。
体に良いおいしいごはんは無料では提供できない可能性があります。
政府が2026年度から給食の無償化を進める中、私は以下の点を重視していきたいと考えています。
1.質を最優先にした制度設計:子どもたちに質の高い食事を提供するための仕組みを最優先に
2.地産地消と食育の連携:地元の安全で栄養価の高い食材の使用と食育の充実
3.真に支援が必要な家庭への焦点化:一律無償化ではなく、必要な家庭に確実に支援が届く仕組み
食は命の源です。
無償化に飛びつくのではなく、まず「食の重要性」を理解した上で、子供にとって本当に大切なものは何かを考える必要があります。
皆さんも「無償か有償か」という二択ではなく、「子どもたちにとって最良の食事とは何か」を一緒に考えてみませんか。