参政党は令和7年6月6日に緊急記者会見を行い、参議院全国比例候補者の追加発表と選挙公約の発表をいたしました。
まず、佐賀選挙区に立候補予定だった候補者が全国比例へと転じることに伴い、新たに佐賀選挙区からは、第8次候補として「下吹越優也(しもひごし・ゆうや)」氏(31歳)を候補者として発表しました。下吹越氏は前回の衆議院選挙にも立候補した経歴を持ち、今回新たに参院選への挑戦となります。
続いて、全国比例の新たな候補者として、「重松 貴美(しげまつ たかみ)」氏と「後藤 翔太(ごとう しょうた)」氏の2人を発表しました。
「本日お集まりいただいた皆様、そしてネット配信をご覧いただいている皆様、ありがとうございます。この度参政党から公認をいただき、7月の参議院選挙、全国比例で頑張らせていただくことになりました、重松たかみと申します。私は4歳と7歳の母親です。2023年に参政党に入党し、同年9月から国政改革委員として政治活動を続けております。昨年の衆議院選挙では熊本一区で2万5325票を託していただきました。そして先月の全国国政改革委員演説大会で優勝し、神谷代表から全国比例の打診をいただきました。
この2年間活動してきて、参政党の認知度は確実に上がってきていると感じます。戦後80年、そして失われ、奪われた30年の中で、ただ利権を回すだけの政治家には退場いただきたいと思います。今年の夏、参政党は飛躍の年にしていきます。私も全国、特に九州の台風の目となってしっかり頑張ります。どうぞよろしくお願いいたします」
「皆さん、こんにちは。ラグビー元日本代表で解説者をしております、後藤 翔太でございます。この度、ラグビーというステージから国政というステージへと戦う場を変え、日本代表として戦っていきたいと決意し、党員の皆様から公認をいただきました。
私がなぜこのような決意に至ったのかをお話しします。私は体が小さく、一時的ですが全身麻痺で体が動かなくなったこともありましたが、なんとかラグビー日本代表になりました。しかし私がプレーしていた当時は、日本代表は世界でなかなか勝てず、誇りを持てずにいました。
引退後の2015年のワールドカップで日本代表が南アフリカを破り、2019年の日本開催大会ではベスト8に躍進しました。日本代表が誇らしく思えるようになりました。胸を張って歩けるようになりました。
2023年フランスワールドカップでは解説者として8万人の超満員のスタジアムの真ん中で両国の国家を聞きました。割れんばかりの観客の歓声でスタジアムが揺れました。音だけではなく、振動が体に伝わり、心が揺さぶられました。
その時に結束のエネルギー、力、それが生み出す感動を知りました。そしてそれと同時に、このスタジアムにいる何万人の観客の裏側には、何千万、何億人というファンがいて、何百年、何千年という歴史の中で、今この瞬間、自分たちが立てているんだ、そういうことに気づきました。本当にラグビーをやっていて良かったと思いました。そして私の価値観は変わりました 。
この自分を育ててくれたラグビー、またそのスポーツの素晴らしさをより多くの人に伝えていきたい。1人でもこんな感動や幸せを感じてもらいたい。そのように思うようになりました。そして私は解説者を 続けております 。
そして嬉しいことがもう1つ。いま日本のラグビーのプロリーグは世界のトップクラスの人たちがプレーします。私は彼らに解説者としてインタビューすることがありますが、全てのプレイヤーが「I love Japan」「I love Japanese culture」と言ってくれます。こんなに素晴らしい 文化がここにあるんだということを思い、誇らしくなりました。
私と参政党の繋がりです 。正直なところ私は政治に強い興味関心がある方ではありませんでした。ただ、仕事の関係でこの参政党の本部組織を手伝うことになり、総務部長として党大会、代表選挙、先日のフェスイベントの責任者を務めてまいりました。
その中で、代表、職員の方も含め、多くの党員の方たちに触れ合うことができました。
こんなにも日本の未来のために、思いを持って、戦って活動していらっしゃる方がいる。「自分は何もできないのか」と思うようになりました。 初めて心が動かされました。
そのフェスの後です。神谷代表から国政に挑戦してみないかと声をかけていただきました。断る理由はありませんでした。
一方、私は政策などに対して専門的に考えたことはなかったので不安は当然あります。ただ改めて考えると、政策はラグビーでいう戦術論だと思っています。
環境やその時のタイミング、相手との関係性、その中で打ち手は変わります。その打ち手を判断する時にしっかりとした理念のもに判断できるか、それが一番大切なのではないかと思っています 。
私はラグビーというスポーツで何度も日本一になってきました。ここにいるメンバーの心を目的に向かって一つにしていきたい。そのように思ってやってまいりました。
この政治という領域が、その思いを持ってやっていい、ということなのであれば、こんなにも幸せな思いを既にさせてもらった私は、将来の未来の世代の人たちのために、今後の人生を命をかけて戦ってもいいと思い、本日ここに座らせてもらいました。ありがとうございました 」
「ありがとうございました。2名の自己紹介が終わりました。出馬をお願いしたのは私ですが、重松さんは先ほどご本人も話されていたように、前回の衆議院選挙の時から一生懸命に参政党の思いを訴えてくださいました。
元々は佐賀出身で佐賀の選挙区だったのですが、前回の衆議院選挙では無理をお願いして熊本に行っていただきました。落下傘候補ではありましたが、九州でトップクラスの票を獲得して吉川りなさんの当選に寄与していただいたという実績があります。
また先日の45人の候補者による演説大会でも見事に党員の心をつかんで優勝し、やはり伝える力が強いと感じました。
彼女は政治経験があるわけではなく普通のお母さんです。そういった人たちが思いをしっかりと訴え、国民に共感を呼び起こしていくのが、まさに参政党の基本的なスタイルです。そうした候補者が1人はいなければ参政党らしくないということで、重松さんには一般の党員代表として頑張っていただきたいと思っています。
後藤さんはご自身からも話がありましたが、ラグビーで日本代表まで務められ、現在もラグビー界で非常に知名度のある方です。日本のプロスポーツは景気の悪化で縮小傾向にあり、少子化で子供も減り、部活動も縮小している状況です。このまま放置すると日本のスポーツやスポーツ産業全体が衰退してしまうと考えています。そうした問題提起や改善策を国政の中で訴えていただきたいという要望をしております。
以上がお二人をお願いした理由です。候補者が増えましたので、政策も追加してホームページに掲載していきたいと考えています。今回の公約としては、スポーツ振興と動物愛護の政策を新たに入れました」
「スポーツ振興については、先ほど述べたように後藤さんが強い思いを持たれており、この政策をぜひ入れてほしいとの要望がありました。動物愛護については、先日発表した全国比例の川裕一郎公認候補予定者がずっと取り組んで来られて、石川県で動物殺処分ゼロを実現してきた実績があり、これを国全体で進めたいという強い思いから公約に加えました」
次に参議院選挙に向けた重点政策と政党ポスターを発表しました。今回のキャッチフレーズは「日本人ファースト 参政党」。前回掲げた「日本をなめるな」を継承しつつ、新たな表現で訴えました。今後、この2つのポスターを政党ポスターとして全国に掲示していきます。
神谷代表は、「いま日本は弱体化が進み、国民生活も苦しくなっている」と指摘。米が買えない、生活資金が足りないといった声が広がる一方で、外国人への社会保障や教育支援に多額の財源が投じられていると強調しました。国際支援や外国人支援の必要性は認めつつも、「まずは日本人の生活や地方の暮らしを守ることが優先だ」との立場を示しました。
今回の「日本人ファースト」は、党内で考えたというよりは既に党員や支援者の間でSNSを通じて広がっていた言葉であり、「みなさんが訴えて欲しい言葉」だとして選出されたことも明かしました。
次に「3つの柱と9の政策」について発表し、「経済」「食と健康」「教育や憲法」を柱に国の立て直しを訴えました。
第一の柱:日本人を豊かにする(経済・産業・移民政策)
神谷代表は減税による国民負担の軽減を強調。消費税の段階的廃止を含め、社会保険料と税の合計である国民負担率を現行の46%から35%まで下げ、これにキャップをはめる=上限を設けると表明しました。
「税収確保を名目にした増税ではなく、経済成長によって税収を増やす発想に転換すべきだ」と述べ、官僚や政治家の意識改革を訴えました。
加えて、AIや自動車産業といった製造業、さらにアニメやゲームなどのサブカルチャーといった強みのある分野への積極投資を掲げ、産業育成を通じて成長を目指すとしています。
移民政策については「外国人排斥ではない」と前置きした上で、移民の過度な受け入れ拡大に反対。「共生を可能にするルールと上限を設けなければ欧米のような衝突を招く」と警鐘を鳴らしました。
第二の柱:日本人を守り抜く(食・健康・一次産業)
参政党は食料自給の強化を最優先課題とし、特に米の安定確保と食の安全性を重視しています。神谷代表は今まで政府の農業政策が間違えていたと指摘。また輸入農産物に残留農薬の懸念があるとして検査体制の強化を求め、「量と質の両面で国民の健康を守る」と強調しました。
医療政策では、50兆円規模に膨らむ医療費の削減を課題に掲げました。削減を実現した自治体や病院に旅行券を交付するなど、観光政策と連動した支援策を提案。またコロナ禍でのワクチン利権を例に挙げ「医療がビジネス化している」と批判し、国際保健規則やパンデミック条約についても慎重姿勢を示しました。
第三の柱:日本人を育む(教育・人づくり)
神谷代表は点数や管理型教育からの転換を訴え、子どもの人間性や心を育てる教育の重要性を強調しました。参政党は自殺や心の病が増える現状を踏まえ、幼児期からの教育改革に力を入れていきます。
少子化対策は今の政策を180度見直すとし、「0歳から15歳までの子どもに毎月10万円を給付」と具体案を提示。現金またはデジタルポイントで支援し、専業主婦を含め安心して子育てできる環境を整えると述べました。
最後に「国民参加型の憲法づくり」を提案。選挙の度に短期的な人気取り政策が繰り返されている現状を批判し、「国家の未来像を示す大きなグランドデザインを国民と共有することが政治の責任だ」と強調しました。
こういった議論を通じて投票率向上も目指し、7~8割の国民が参加する政治を実現していきたいと決意を述べました。
神谷代表は、以上の9つの重点政策を掲げ、「しっかりと報道していただきたい」とメディアに向けて要請しました。
(質疑応答については動画をご覧ください)