本年2月15日に政府認定拉致被害者、有本恵子さんのお父様である有本明弘さんが、お亡くなりになりました。
その訃報を受けた私は「人権問題である拉致問題において一番悪いのは北朝鮮一方で、自由の国日本にいる私たちが行動に移さないのも、それと同じくらい罪深いことです。」 という拉致被害者救済の講演会に参加された方がおっしゃった言葉を思い出し、なんとも言いようのない気持ちでいっぱいになりました。改めて市議会議員という立場である私に何が出来るのか、何をすべきなのか考える機会となりました。享年96歳 もう一度、お嬢さんの恵子さんに会いたいという願いが叶わなかったこと…。どんなに無念だったことかと思います。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
拉致問題は、1970年代から1980年代にかけて不自然な形での行方不明事件が発生し、後に、これらの事件の多くは北朝鮮による拉致の疑いが濃厚であるということが明らかとなりました。北朝鮮は頑なに否定し続けていましたが、平成14年9月の第1回日朝首脳会談において、金正日(キム・ジョンイル)国防委員会委員長(当時)は、小泉総理(当時)に対し、日本人の拉致を認め、謝罪をしました。しかし、翌月に5人の拉致被害者が帰国したものの、それ以来1人の拉致被害者の帰国も実現していません 。
拉致被害者の一人、当時13歳で中学1年生だった横田めぐみさんは、中学校でのバトミントン部の帰宅途中に、自宅から1分ほどの場所で北朝鮮の工作員によって拉致されました。 めぐみさんは、北朝鮮へ連れて行かれる船の暗い倉庫の中で、「お母さん、お父さん、助けて!!助けて!!」と40時間もの間泣き叫び、壁をひっかき続けたそうです。そのために、北朝鮮へ着いた頃には、爪は剥がれ血で染まっていたと言われています。 13歳の少女が、突然見知らぬ言葉も通じない外国人に拉致され、家族と引き離された状況を思うと、恐ろしく、拉致という行為がどんなに残虐な事か。胸が張り裂けるような思いがします。もしこれが、皆さんの大切な人、家族だったらどうでしょうか? しかも、半世紀近く経過しても未だ解決されずにいるのです。そんな横田めぐみさんも今は60歳 せめて北朝鮮で、めぐみさんなりの美しい青空を見ていて欲しいと願わずにはいられません。
日本政府は、拉致被害者をこれまでに帰国した5名を含む17人を認定していますが、「特定失踪者」として北朝鮮による拉致の可能性を排除できない失踪者は約900人とも言われています。
北朝鮮による拉致問題は、単なる誘拐事件ではありません。その本質は国家主権の侵害です。人道問題です。日本政府には、全ての拉致被害者の一日も早い帰国を実現すべく、総力を挙げて取り組んでいただきたい。そして私たち日本国民はこの拉致問題を我が事として考える必要があります。拉致被害者はたまたま被害に遭われた方々なのです。一歩間違えば被害に遭ったのは、私たち自身や、私たちの大切な人だったかもしれないのです。関心を持ち、心を一つにして、全ての拉致被害者の一日も早い帰国実現への強い意思を示す必要があります。決して風化させてはいけません。そのために政府には、拉致問題に関する啓発活動に力を入れていただきたいと思います。特にこれまで拉致問題に触れる機会の少なかった若い世代への啓発が重要です。同じ日本人としてこのままではいけません。決して許してはならないのです。 私も一市議会議員として、出来ることに取り組んでまいります。一日も早い拉致被害者全員の救出を願って。
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山本 あきこ
Yamamoto Akiko
所属議会
湖西市議会議員(静岡県)
経歴
愛知女子短期大学経営学科情報専攻
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