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2024.05.02

地域を愛し、誇りに思う心を育むためのふるさと学習「ぬまた未来創造学」が始動|さいとう さとる

沼田市議会議員の齋藤智(さいとうさとる)です。
沼田市は群馬県の北部に位置する人口4万4000人の地域です。
沼田市が抱える課題は人口減少。若い方が進学や就職をきっかけに都市部に流出してしまい、沼田市に定住する若者が減少しています。
 
そんな課題を改善するため、沼田市では教育改革が行われました。
「地域を愛し親しむ心、地域を誇りに思う心が子どもたちの中で育まれれば、沼田市に残る選択を考えるのではないだろうか?また、たとえ一度は都市部に行ったとしても、また沼田に帰ってきてくれるのではないか?そのためには、自分が生まれ育ったふるさと沼田を知り、よさを学ぶ教育が必要だ。」
 
そのような思いから生まれた新しいふるさと学習が「ぬまた未来創造学」です。この学習は、今年度から始まったものなので、これから本格的に始動していきます。
 
では一体どのような学習なのでしょうか。
「ぬまた未来創造学」の目的は、子どもたちがふるさと沼田を深く知り、愛し、誇りに思う心を育てることです。地域の資源とのふれあいを通じた体験的学習を通して、子どもたちは沼田の将来や自らの生き方について考えます。
 
一つ事例を挙げて説明します。沼田市は面積の77%を森林が占めています。そこで、地元の学校が森林組合の協力を仰いで、林業に関する体験活動を行うことも考えられます。学校での体験活動は、子どもたちが体験、まとめ、発表して終わりというものが一般的になりますが、「ぬまた未来創造学」はさらに先まで踏み込みます。例えば、「森林に関わる仕事をみんなで100個つくってみよう」というような創造的な学習を行います。また、地域のことを学んだだけで終わりにせず、子どもたち同士で解決策を考え話し合い、地域の方々に解決策の提言を発信するまで行います。
 
このように、地域に根差し、地域と協力しながら沼田の価値を継承・発展させる能力を育むことを目指す学習が「ぬまた未来創造学」です。
 
また、この学習は、学力(テストの点数)だけでなく学習力(自ら考え自ら学ぶ力)の向上も目指しています。いわゆる、非認知能力というものです。たとえば、自己表現力、コミュニケーション力、リーダーシップ、主体性、情報収集力、忍耐力、実行力、課題把握能力、向上心、働くことの意義や役割の理解、当事者意識などです。こうした力を育ことにより、自らの幸福を自ら生み出せる「人づくり」にもつながるのではないでしょうか。
 
昨年の12月議会で、私はこの「ぬまた未来創造学」をテーマに一般質問をさせていただき、内容の深掘りをしました。議会で取り上げたこともあってか、地元の地方誌にも取り上げられ、群馬県の他の自治体からも注目を浴びました。教育委員会によれば、他の自治体が「ぬまた未来創造学」に興味を持ち、問い合わせが何件も来たとのことでした。
 
今地方では、全国的に人口減少が加速しています。その加速を少しでも防ぐためにも、教育で、地域を愛し親しむ心、地域を誇りに思う心を子どもたちに育んでもらう必要があります。
これからも、教育委員会と連携しながら教育から行う地方創生を行なっていきたいと思います。
 

さいとう さとる
Saito Satoru
地域を愛し、誇りに思う心を育むためのふるさと学習「ぬまた未来創造学」が始動|さいとう さとる
所属議会
沼田市議会議員(群馬県)
 
経歴
上越教育大学学校教育学部 卒業 塾講師
 
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