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2024.12.27

健康長寿の町づくり ~より有意義な健康診断のための「白血球分画検査」~|青柳 たかし

みなさん、こんにちは。2023年9月より山形県高畠町議会議員として活動している青柳 貴です。
私は20年ほど整体業を営んでおります。日々患者さんと接しまして、自分の免疫力の凄さを知らず、医師や薬に安易に頼ってしまう方がなんと多いことか、と痛感しています。
当町は、一人当たりの医療費(後期高齢者)が県内35市町村で第5位と高いほうで、もっと自分の免疫の力を知っていただくため、「健康長寿の町づくり」をスローガンに立候補したしだいです。
  
議員活動の一つとして、健康関連の講演活動をしておりますが、その都度、話しをさせていただいているのが「白血球分画検査(ガンなどの病気にたいして“免疫力が高いのか、低いのか”を知る方法)」についてです。今年は4回ほど講演を行い150人ほどの方にお越しいただきました。また、議員になる前からも活動をしていましたので、今まで500人以上の方に「白血球分画検査」について興味をもっていただきました。

ガン対策の現状

現在の日本人の死亡原因第1位は周知のとおりガンです。令和2年のガンによる死亡者数は約3 8万人で全死亡者数の約2 8 %を占めています。
ガンが死亡原因のトップになった昭和5 6年以来、国としても様々な対策を図ってきました。
昭和5 9 年「対ガン十ヶ年総合戦略」
平成 6 年「ガン克服新十ヶ年戦略」
平成1 6 年「第三次対ガン十ヶ年総合戦略」
平成1 8 年「ガン対策基本法」を成立させました。
  
しかしながらガンによる死亡者数は増加の一途をたどるばかりです。平成2 年には約2 2万人だったのが、令和2 年は約3 8 万人で、この30年間で1.7倍に増加しています。
国民医療費も増加しており、平成2年には約21兆円だったのが、令和2年は約43兆円で2倍以上になっています。同様に医師や薬剤師も2倍前後で増えています。
医療費や医師が増加しても、ガンの死亡者が減少となれば良いのですが、同じような割合で増えているのは解せないことです。

健康診断の目的

日々、医療技術が著しく進歩しているのに、また大半の人々が健康診断を受診しているのに、なぜガンの罹患者、死亡者が増え続けるのでしょうか。罹患した方からは「健康診断を毎年受けていたのに」という声をよく耳にします。これでは毎年健康診断を受診している意義が薄らいでしまいます。
 
このような現況に陥っている要因は、現行の健康診断が、「ガン罹患を防ぐ」、つまりガンにならないことよりも「早期発見が主な目的」となっているからではないでしょうか。確かに遅いよりも早いことに越したことはありませんが(発見されないことのほうが良い場合もありますが)、まずは「ガンにならない」ことが誰もが望むことでしょう。
  
そこで、より有意義な健康診断とするため「白血球分画検査」をお奨めしたいのです。

健康診断に「白血球分画検査」を

昨今、公然と「日本人の2人に1人がガンにかかり、3人に1人がガンで死亡しています」と言われています。しかしながらガンの発症原因は明確にされていません。ガンは老化現象という医師も多いです。ガンは原因にたいする反応です。病気には必ず原因があるはずで、現代医療の欠点は、「原因」に対する意識、探究がとても希薄なことだと感じています。
 
私が、「白血球分画検査」を推奨する最大の目的は、ガンなどの発症原因やそのメカニズムを知っていただき、ガンなどによる死亡者数を減らしたいためです。誰もが天寿を全うしてほしいのです。

「白血球分画検査」とは

「白血球分画検査」とは、元新潟大学医学部 安保徹 名誉教授と福田稔医師が提唱した検査方法です。

免疫細胞である白血球を、上の表のようにリンパ球(※1)、顆粒球(※2)、単球(※3)に分画(成分ごとに分けること)し、「長年健康状態でいる人のみ」の採血データ数万人分を解析すると、健康な人は、従来の基準値よりも絞られた範囲に分布していることがわかりました。(なぜその範囲に集中したかは理論上説明できることですが、ここでは省かせていただきます)。
 
長年健康状態を保っている人は免疫力が高いと言えます。ですから、その範囲を理想の基準値として比較すれば、ガンやその他病気に罹患しにくいかどうか、つまり、免疫力が高い状態か否かを数値で判断することができます。この理想の範囲を健康の基準値として書籍に著わしている医師もいますし、活用している検査会社もあります。また、重篤な病気の血液検査では必ず白血球を分画しています。
 
※1リンパ球:主にガン細胞やウィルスを攻撃する
※2顆粒球:主に細菌やウィルスを攻撃する
※3単球:主に異物を攻撃する

表の見方

表の見方ですが、リンパ球はガン細胞やウィルスなどの異物を撃退しますので、数値が低いほど異物を撃退する力が弱いということになります。実際、ガンを患った方のリンパ球実数を拝見しますと、ほとんどの方が2000/㎕以下となっており、1000/㎕前後の方が多いようです。
 
健康な人の身体でも毎日数千個のガン細胞が発生していることがわかっています。リンパ球の数が多いか少ないかが、“ガンを患うか否か”の大事なポイントなのです。
 
また、分画の割合ですが、顆粒球の割合が多くなるとガンなどの病気にかかりやすくなります。顆粒球が多いと活性酸素の生成が多くなり正常細胞に支障をきたします。リンパ球・顆粒球の割合は自律神経の状態で変化し、交感神経が優位になると、つまりストレス過多になると顆粒球が増えます。このことが多くの病気の原因はストレスと言われるゆえんです。
 
現行の健康診断では、白血球トータル数でのみ正常か異常かを判別しているだけです。だからガンの罹患者数、死亡者数が減らないのです。白血球を分画した内容こそが重要なデータなのです。いかに白血球を分画して調べることが大事かわかっていただけたでしょうか。

改善策

検査結果が健康な人の数値からはずれていたとしても改善策はあります。例えば、リンパ球の実数が少なかったとすれば体温を上げることで白血球が増えます。体温を上げるには、運動、入浴、マッサージ(血行促進)が効果的です。体温が36.5℃以上の人はガンになりにくいと言われているのはこのことからです。逆に冷えは万病の元とも言われています。また、顆粒球の割合が高かったら、瞑想、休養、楽しいことなどでストレスを解消し自律神経を整えましょう。

いざ、一般質問へ

昨年12月の定例議会で、健康診断に「白血球分画検査」を町費で標準検査項目とするよう、一般質問に取り上げました。しかし、町からの回答は期待はずれの「調査研究する」でした。「調査研究する」とは「実現の可能性は低い」、と解釈し、後日担当課に改めて説明したい旨を申し入れ、説明会にて理解を得るに至りました。
 
しかし、その後が大きな壁でした。担当課からある医療機関の医師に意見を求めたらしく、その医師は「白血球分画検査」の存在を知らず、回答は「1ヶ月ぐらいかけて調査する」となりました。そして調査した結果が「魅力のある内容だが、公的な認知度が低い。個人のオプションならいいが、今のところ、税金を使ってはできない。今後も調査を続ける」との回答で、内心、本気で罹患者を減らす気持ちはあるのかと憤慨しました。
 
こんな効果性の高い「白血球分画検査」の費用は150円/件ほどです。通常の健康診断の採血項目に追加するだけのことです。
この現状にめげず、一人でも多くの方々に伝えるよう今後も活動していく所存です。

青柳 たかし
Aoyagi Takashi

所属議会 
 山形県高畠町議会
略歴
 1961年5月生まれ 妻と二人暮らし
 2004年6月 脱サラ 12月整体店を開業
 2023年9月 高畠町議会議員 
趣味
 詩吟、写真撮影、家庭菜園 
座右の銘
 溌剌颯爽

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