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2024.02.16

地元の農家を守る〜日本の果樹農家の現状〜|中島 拓

地元の農家を守る〜日本の果樹農家の現状〜|中島 拓
こんにちは。参政党の中島 拓です。
昨年6月に市原市議会議員となり約半年が経ちました。
今回の私のブログでは、日本の果樹農家の現状を伝えさせて下さい。
 
皆さんは、昨年8月から梨とリンゴの【受粉用の花粉】が中国から輸入停止になった事をご存知でしょうか?
(中国で『火傷病』という果樹の病気が発生したため)
 
日本の農業が種や飼料だけでなく、花粉までも外国に依存していた事を、私はこのニュースで初めて知りました。

 
千葉県は梨の産地です。また国内では高齢化や離農による農家の減少が問題となっています。
一度、花粉が輸入停止となると、少なくとも10年、20年スパンで中国からの輸入は行えなくなります。突然、長期間にわたり花粉の輸入ができなくなるということは、どのような事を意味するのでしょうか。

『負担に耐えられず農家の離農が加速してしまうのではないか』
『来年以降、梨やリンゴが流通しなくなる事もあり得るのではないか』
関係者からはそのような不安の声も聞かれました。
 
そして昨年11月。
ようやく国から助成制度(国産花粉緊急確保実証事業)も発表されたため、私は現場の状況を把握するために昨年12月から地元の梨農家、市、県、JAなど関係部署へ訪問を行っている所です。
 
地元の農家を守る〜日本の果樹農家の現状〜|中島 拓
現場を周りわかってきたポイントが下記です。
 

●現状千葉県の梨農家の約7割が中国産の花粉を購入している(市原市に至ってはほとんどの農家が中国産の花粉を使っている)。

 

●中国以外の国からの花粉の輸入は見込めない(以前他の国からも輸入していたが、病気が発生し既に輸入停止となっている。)。

 

●自然受粉やミツバチを利用した受粉も可能だが、気候や設備環境に左右される懸念がある(受粉期が低温だった場合、寒さで昆虫が活動しない。ミツバチを利用するにはミツバチが逃げない細かい編目の防虫ネットをかけてる梨園に限られる等)。

 

●国内の花粉を取り寄せて人工授粉を行う事ができれば確実だが、他産地の花粉入手は期待できない(需要と供給量のバランスから)。

 

●自分達で花粉を自家採取する場合、早期に花が咲く品種を犠牲にして実をならさずに花粉の採取を行う。更に翌年分の花粉も確保しなければならない(作業量は増え、収量は確実に減少する)。

 

●春の気候によっては、本来順々に咲くはずの花が、一斉に咲く可能性もある。その場合、かなりの短期間で作業を行わなければならない。

 

●花粉の自家採取には専用の機械が必要。全ての産地が確保する事は難しいのではないか(機械を生産している会社が現在国内に1社のみ。市原市はJA市原が早期に動いて下さったため確保できた)。

などなど。。。
 
それらを踏まえて重要な課題は以下の3点です。
① 花粉をどれだけ揃えられるか
② 人手が足りるかどうか
③ 来年用の花粉を確保できるか

 
皆さんから同じく聞かれる言葉は
『実際に春の授粉期(桜の咲く3月中頃〜)になり、蓋をあけてみなければわからない』
『自家採取は手間がかかるが、昔はあたり前に夜なべしてでも作業していた。出来ることをやっていく』と仰ります。
 
現在市原市では、JAや市の農政センターで、梨の作業の人手募集をかけています(関心ある方はぜひ地元の行政やJAに問い合わせてみて下さい)。
 
私も、授粉期にかけて引き続き現場へ行き、手伝いもし、農業関係者の皆さんとコミュニケーションをとりながら、議員として出来ることを探し行動していきます。
 
地元の農家を守る〜日本の果樹農家の現状〜|中島 拓
『今後もしかすると、消費者があたり前と思っていた日本の農作物が、スーパーに並ばなくなる時代もやって来るかもしれない』
私は今回の事でよりそう感じました。
 
皆さんの地域にはどのような農家さんがいらっしゃいますか?
『消費』という形で感謝を表せてますか?
たまには手伝いに行けるような関係性は築けていますか?
 
私達の食や土地、文化を守ってくれている地元の農家さん達。
未来の子ども達のためにも、私達の手で日本の農業を守っていかなければなりませんね。

 

中島 拓
Nakashima Taku
地元の農家を守る〜日本の果樹農家の現状〜|中島 拓
所属議会
市原市議会議員(千葉県)
 
経歴
阿佐ヶ谷美術専門学校 卒業
鶴見油脂株式会社 勤務
 
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